からだじゅうの肉が

 最近急速に体重が増えて悩んでいます。今日たまたま見つけたのがモーパッサンの小説『ピエールとジャン』の次のような文章です。 「彼は店にすわっている商人らしい大きな腹をしていた。腹ばかりでほかのものはない。からだののこりの部分が腹のなかへ退却しているように見える。年百年中すわっている人物特有の例のだぶだぶの腹だった。腿も、胸も、腕も、首も、なんにもなくなっている。いすにすっぽりうずまっているものだから、からだじゅうの肉が一つ所につみかさねられたのである。」(杉捷夫訳) さすが文豪の描写だけあって実に的確ですね。私もいすに腰掛けている時間が長いので、他人事とは思えません・・・。

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