変な人たち

 けさ駅で電車を待っていると20代ぐらいの青年が近づいてきます。目に化粧をしていてちょっと見では性別の区別がつきがたい人です。その青年が小声で何かぼそぼそ話しかけてくるのですが、声が小さくて何を言っているのかわかりません。何度か聞きかえすと、「ライン教えてくれる?」と言っているのです。私が即座に「いいえ」と答えると、何も言わずにホームの反対側にちょうどやってきた電車に乗って行ってしまいました。あれは何だったのだろうとしばらく私は考え込んでしまいました。いくらなんでも私をナンパしようとしたとは思えません。もしかしたらあのやり方で100人に声をかけてそのうち何人ぐらいが答えてくれるかといったことで、誰かと賭けをしているのかもしれないと思いました。

 それで思い出したことがあります。2,3か月ほど前の正午ごろに神戸駅の近くを歩いていると、30歳前後に見える男性が近づいてきました。ふつうの身なりです。その人が手のひらに数十円の小銭を出して見せて「僕の名前は〇〇です。今これしかお金をもっていないのですが、どうしても三宮に行きたいんです。100円もらえませんか?」と言うのです。「通行人は他にもいるのになぜ私?」とか「三宮なら線路に沿って歩いて30分くらいですよ」と言おうかと思ったのですが、結局100円玉を渡しました。彼はお礼を言いながら駅のほうに歩いて行きました。

 変な人たちが多くなっているのでしょうか? それとも最近の私はすごくお人よしのお婆さんに見えるのでしょうか。謎です。

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