トランプ関税が世界に衝撃を与えていますが、アメリカやアメリカ社会が話題にのぼるたびに、思い出す日々があります。私は1980年代初めにアメリカに1年ほど留学しました。(大学院で比較文学を学んだのです。)中西部のアーカンソー州立大学フェエットヴィル校は山の中にあり、車がなければどこにも行けない環境でした。
女子寮で生活しました。26歳の私よりはずっと若いけれど、体格は私よりずっと良いアメリカ人の女子学生たちと親しくなりました。クリスマスなどの休みには誰かの家に連れて行ってもらって、アメリカの田舎の普通の生活を垣間見ることができました。日本人の私から見ると、アメリカ人の女の子たちにはちょっと大雑把すぎるところもあるけれど、おおらかでガツガツしていないところを好ましく思ったものでした。
大学、学生寮、プロテスタントの教会(!)しかなく、車がない者は遠くに行けません。勉強以外にやることがなかった私はものすごく勉強しました。大学図書館は夜の11時まであいていて、夕食後にも図書館に通ったものでした。あれほど勉強したのは後にも先にもあの頃だけです。
ビル・クリントン氏が州知事の時代でした。機会があればもう一度アーカンソーを訪ねてみたいものです。